無垢国産栗材カウンター付け台“釿(ちょうな)
温故知新-辻ウッドテクニカルの伝統美
昨今、用いられることも少なくなった技法“なぐり仕上げ”を施した、国産栗材カウンターです。
“なぐり仕上げ”とは「釿(ちょうな)」、ちょんなと呼ばれる古来の建築ではよく使われた道具で、現在は使える人も少なくなりました。
先が曲がった特徴ある柄は、使う工人に合わせて癖を付けて曲げられています。
金槌(かなづち)・鉋(かんな)・鑿(のみ)・鋸(のこぎり)・釿(ちょんな)・差し金・墨壷は大工の七つ道具とされています。
その中で墨壷、差し金(曲がり尺)、釿を「三種の神器」と重宝され、昔はこれらを使いこなせて初めて大工として一人前とされていたそうです。
また、釿は大工道具の生きた化石ともいわれており、古墳時代の鉄製の出土物にも見られる道具です。社寺縁起絵巻にもその様子が描かれたものも多く、今なお京都のお寺では『釿始め』という儀式が古式衣裳で行われる神事であります。
この儀式は昔、大きな建築を始めるときにも行われてたとされる儀式です。起工式で行われる場合と新年の仕事始に行われる場合、ともに曲尺と墨さしで式材に寸法を取り、墨壷で線を引き、釿で材木にはつるという一連の所作を神前に奉納し、工事の安全成就を祈願します。
「カンッ、カンッ、カンッ…」というリズミカルな音とともに
柄を振り下ろし、その打ちつける勢いを利用し柄の刃先で、木材の表面を削り出してゆきます。そうすることでなぐりの表情が生まれていきます。
技術が未熟だと逆目になってしまいささくれがおこる、しかしかえって上手すぎても自然な風合いが消えてしまうという、まさに職人技光る日本古来の伝統技法です。
独特の波状の削り肌を残すことから、名栗面(なぐりめん)という表面の仕上げに用いられ、釿によるなぐり加工には「山なぐり」と「化粧なぐり」の2種類があります。
ヨーロッパやアジアでの木造建築にも古くからあり、「なぐり」加工を施す「釿」とほぼ同じ役割の木工具も存在はするのですが、他国ではあくまで下処理用の技法として用いられ、意識的に「なぐり」を意匠としてとらえ、木材の仕上げとして使用しているのは日本だけだといわれております。
まさに日本の伝統美。電動工具では絶対に出せない独特の雰囲気とテクスチャーが魅力的です。
材料:国産栗材
カウンター天板はアサメラ無垢材。 ビッグテーブルはオーク無垢材。
カンナ仕上げの建材が主流の現代、逆に凸凹がある木材に触れると木の温もりを感じられます。
テーブル上部の木製ルーバーもオーク無垢材
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