音との対話を重ねたモノラルスピーカー
辻ウッドテクニカルで手掛ける無垢家具.comでは木との対話と同じように音を聴くというこだわりを持ってスピーカーを完成させてゆきます。こちらのモノラルスピーカーは自作スピーカーの事例のひとつ。制作までの過程をご紹介させていただきます。
特にこちらのスピーカーの特徴はモノラルスピーカーであるというところ。
オーディオは普通、ステレオ L(左)・R(右)のスピーカーがある。オーディオとはもともとステレオ左右の2台があるものではなく、モノラル(単体)でした。そう、昔は全部モノラルだった…モノラルスピーカーの良い点、悪い点なども賛否両論ありますが、スピーカーは2つも要らない?と、思ったこときっかけで制作。また、モノラル(単体)スピーカーがいいと思ったものの既製品のモノラルスピーカーでいいと思えるものがなかったのも事実。
木で作るのはもちろんのこと。自作スピーカーを作るということであったため「どんな音を鳴らしたいか?」「聞きたいか?」という明確なビジョンが頭にあり、それを再現するためにはどのようなカタチ、どういうスタイルで何の素材がいいか?という具体的なイメージもノウハウもあったのでこの材料でこういう形にしようという思いはすぐに考えれたのだが、モノラルスピーカーとしてどのユニットを中に入れるか?が問題でした。
どういうものでいくか?というのが課題でした。
木のモノラルスピーカーづくり
ユニットについて:ツーウェイネットワークシステム
ツーウェイ(上下で)音域を分けている(4,3ウェイもある)
高域にはJBL175、低域にはJBL150-4C×2台
【完成品はこのユニット仕様】
では試作の段階をご覧いただきたいと思います。
試作①ではまず
外置きで高域のハンプバックをスピーカーの上に設置
低域がダブルウーファー形状としたスピーカーのカタチで(スピーカー内に)
高域がこのハンプブックが外置きとして鳴らしてみた。
この試作の出来は上下のつながりがいまいちで、どうも違和感があった。それで、JBL537-500をJBL2395に変えてみたり工夫をした結果、とりあえずは聴けるがまだまだ納得いかないレベルの完成度であった。また、自分の耳だけでは馴れができてしまうので、いろんな人にも視聴してもらい、「いいよ」という意見もいただきましたが、やっぱりまだまだイマイチであったので次作に!
試作②、次に
JBL537-500や375のドライバーが2インチ(音が太いから好まれる)のところ、あえて細いJBLの175というタイプを使って1インチドライバーを使ってチャレンジしてみました。
…次はダブルウーハーについてこれない高域の乏しさが顕著に。
(上が下のダブルウーファーについてこれない。)
そこで、試作③としてホーンを設置してみました。
オーク素材で柔らかい音を出します。これが功を奏していい心地の音が鳴り、こちらで試作は完成と相成りました。音は好みの音を響かせ、気持ちよく音楽を聴くためには「どういう音を鳴らせばよいか?」を最優先に考えた結果のモノラルスピーカーです。
昨今、既製システムは超高域から~超低域まで出ますが、肝心な中域が薄い。
そこに着目したのがこのスピーカー
JBLのシステムよりも良いとの評価を周囲からもいただいております!
フレーム素材 | 米(ベイ)松 無垢材 | |
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内部素材 | 構造用合板 | |
化粧部分素材 | 全て オーク |
試作3回を経て完成するまで約3か月の期間を要しています。
ショールームで視聴可能、一番評判の良いいシステムです。
1950年代から60年代のユニット
ナラの音響レンズは現在はずしております。そして、サランネットを張って置かれている昔の家具調、コーナー型のスピーカーです。こちらは主にジャズを聴くのにぴったり。聴く音楽と見た目との融合がお楽しみいただけるモノラルスピーカーとなっております。
音にこだわりがある方!木の響きを生で感じてみたい方!
ぜひ一度ご視聴にいらしてください。お待ち申し上げております!
お電話でのお問い合わせは072-488-2221